対藤原六段戦
カテゴリ: 対局
12月2日(火)の順位戦8回戦対藤原六段戦を、

読み筋などを中心に、簡単に振り返りたいと思います。

戦型は私のゴキゲン中飛車に、藤原六段の丸山ワクチン。

予想していた戦型の1つになりました。



▲藤原六段  △戸辺四段


よくありそうな第1図。

後手の手番ですが、ここからどう指すのが良いでしょうか?



ajaban_20081204005816.gif



実戦は△5五銀▲6七金△2五桂と動きました。

この筋は、部分的に良く出てくるので覚えておくと良いでしょう。

△5五銀の効果によって△2五桂が取られません(△1四角がある)


△2五桂以下は▲6五歩△4四銀▲4五歩△5三銀と進みました。

途中▲6五歩が油断ならない一手で、次に▲4五歩の銀バサミを狙っています。

銀を引かずに攻める手も考えましたが、実戦は△4四銀からじっくり指す方針に。





以下、数手進んで第2図。

後手一歩得ですが、先手陣の模様もかなり良いので難しい将棋です。

▲7五歩と位を取られ、次に▲4六角を狙われています。



ajaban2



実戦は、この辺りで1時間を越える長考をしました。

長考の中身は▲4六角と設置されたときの方針と、△2五桂を生かした捌き方。

次に▲4六角の設置から▲7四歩のコビン攻めがめちゃくちゃ厳しいのです。

そこで第2図より、△9二香▲4六角△9一王▲7四歩△8二角(参考図)を

必死に考えたのですが、さすがに危なすぎて指しきれませんでした。


ajaban3

△9二香~△9一玉はいかにも戸辺流だと思ったのですが・・・。




実戦は無難に、△71玉とあらかじめ角のラインを避けました。

▲4六角の設置には△9三香と軽く受け流すか、

△3五角の合わせから△3一飛と捌き合う手もあるので大丈夫です。




そこで△7一玉に先手も1回は▲8八玉。これも大きな1手です。

先手の陣型は位を取って伸び伸びとしていますが、

その反面ここで戦いになるとキズになる可能性があります。

先手としては早く▲8八玉~▲8七銀~▲7八金と早く銀冠まで組みたい。

逆に私としてはそこまで組まれると勝ち味がなくなってしまうので、

何かしないといけません。

実戦は▲8八玉の瞬間に、△3七桂成▲同桂△3五歩と桂頭攻めを目指しました。

勝算はありませんでしたが、銀冠に組まれるよりは実戦的でしょう。

以下▲4四歩△同歩▲7四歩△3六歩と、突然激しい攻め合いに突入しました。

次の第4図を見ていただければ、激しさが分かると思います。





さて、ずいぶんと景色が変わって第4図。


先手が▲9一角成と香を補充した局面ですが、

果たしてどちらが勝っているのでしょうか?



ajaban4


対局中はやや優勢と見て30分考えたのですが、読みきれませんでした。

ひと目の△87歩は▲97王と交わされ△74桂には▲75銀。

また、△75桂と打ち▲76金に△87歩▲97王△74桂も▲89歩の受けがピッタリ。

その他有力手は沢山あるものの、どれも簡単ではありません。

攻めすぎると入玉されてしまう可能性もあります。

結論は難解。実戦は△8六桂と打ちました。

この場合は決めに行くより、確実にはがすのが良いとの判断です。



以下数手進んで第5図。▲6七銀と成桂を取った局面です。

形勢は依然難しいと思いましたが、次の手が感触の良い一手でした。


ajaban5


攻めるなら△6八角や△6八金と思ったのですが、

タイミングよく▲7三桂成(不成)とされると、上に逃がしてしまいそうです。

実戦は△5一玉と早逃げをしました。

▲7三桂成なら今度は△同桂▲同馬に△6二金上と追い返すことが出来ます。

▲7九金と飛を詰ましてくれば、そこで△6八角の切り替えしがあるので大丈夫です。


実戦は△51玉に▲3三歩と歩を垂らしてきましたが、

そこで△5五角▲6六桂△6八金と私らしい食いつくとに成功しました。

△5五角を利かすことにより、いつでも△7四歩と突く手があります。

△6八金以下も難しい局面が続きましたが、最後はなんとか寄せきることが出来ました。



詳しい解説や対局の模様は順位戦中継を、ご覧下さい。




終局は0時半頃。

手数はそれほど長くなかったのですが、

序盤から読むことが多く、終局後、どっと疲れました

感想戦が終わって数人の若手で近くに飲みに。

と言っても、自分は弱くジュースでしたが




東京に帰ってきて順位戦中継を見ると、自力3番手に浮上していました。

年明けの楽しみどころか、残り3戦全力で戦うしかありません




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編集 / 2008.12.04 / コメント: 5 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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プロフィール

 七段 戸辺誠

Author: 七段 戸辺誠
S61年8月生まれ、29才、O型
竜王戦は4組、順位戦はB級2組所属
振り飛車党+左利きの将棋棋士です


<自由が丘・将棋教室> 

※ 2009年1月より、自由が丘にて将棋教室を開講。近所にお住まいの子供、将棋を始めたい&強くなりたい女性、お気軽にご相談下さい。
   
<お問い合わせ先> 
「tobe_school@yahoo.co.jp」

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