対加藤九段戦
カテゴリ: 対局


14日(火)のC級1組順位戦3回戦、加藤九段戦を、


図面を使って簡単に振り返ります。



事前に加藤先生の棋譜を並べて勉強したところ、


△8五歩を決める将棋が多かったので、


別の戦型になることを予想し準備していたのですが、


いざ始まってみると、ゴキゲン中飛車の比較的新しい形になりました。




ajaban_20090716013953.gif



今、加藤先生が△7四歩と突いたところです。



この△7四歩では、△7四銀と出て角頭の歩を狙ってくる形が流行しています。


ただ実戦は、先に▲7八金と上がって形を決めているため、


△7四歩~△7二飛と角頭の歩交換を目指す指し方をしてきました。



▲7八金は△7四銀の攻めにはしっかり備えているのですが、


△7四歩~△7二飛と攻められると、


▲7八飛と飛車交換を目指す筋がなくなっているため、


ちょっと損ということなのでしょうか。 (これは私の推測ですが)




この辺りは専門的なことなので、ちょっと難しいかもしれません。


私の考えていることはだいたいこんなところです。






実戦は後手が7筋方面からの攻撃態勢を作っている間に、


こちらが中央に厚みを築き、第2図のように進みました。




今、加藤先生が△1三角~△6五歩と攻めてきた局面です。



加藤戦2



帰って中継を見直すと、第2図は22時ちょっと前の局面だったんですね。


対局中(特に夕休後)はあんまり時計を見ないので、時間の感覚がありません。


加藤先生はいつも通りの時間の使い方だと思いますが、


私も色々考えて、結果的に超スローペースの展開となりました。




さて第2図は▲同歩と取るより無さそうですが、


△6六歩▲同金△5七角成の変化を心配して、大長考となってしまいました。


以下▲6七金には△5六馬~△6七銀の両取りがうるさい攻めです。


対局中はかなり悩んでいたのですが、


局後の検討では△5七角成には▲7七角と上がり、


以下△5六馬▲同金△6七銀▲5八飛と指して難しい形勢のようです。




実戦は▲6五同歩に△6二飛▲3七角△6五銀と進みました。


先手は角の捌きを求め、後手は銀交換を目指し、


お互いに我が道(?)を行きます。




以下数手進み、玉頭の攻防戦となって勝負所の第3図。


加藤戦3



今、角取りの▲2五銀に構わず、△3五銀と引きつけてきたところです。


玉頭の厚みを巡る攻防なので、角より銀の方が価値の高い局面と思われます。


私も予想していましたし、加藤先生も当然とばかりにノータイムの着手でした。



第3図の直観での形勢判断は、後手の厚みが大きくやや自信なしでしたが、


ここから▲5六金△3四銀▲2四銀△同歩▲6五歩△6一飛▲7七飛


と進めてみると、少しずつ形勢に自信が出て来ました。


金と飛車を使うという発想が良かったようです。



戻って、▲2四銀と角を取った手に対しては△同銀と取り、


△3三桂~△1七歩の攻めを狙ってくれば難しかったようです。


△2四同銀といったん引きあげるのがちょっと指しにくい手ですが、


1筋に銀を利かした効果により、△3三桂と跳べるのが大きいようです。




実戦はどうやらこの辺りで私が得をしたようで、


以下は少しずつリードを広げて最後は勝つことが出来ました。




感想戦でも、第3図周辺の玉頭戦の攻防を中心に検討したような気がします。








加藤先生との将棋といえば、約2年前の夏の朝日杯の将棋です。


加藤九段の通算1000敗の一局ということでニュースになりました。


(ファンの方には、今でもその話をよくされます)


あの時は、私はデビューして1年経っていなかったんですね


加藤先生は棋士生活50年は超えていると思いますから、


対戦した時は本当に不思議な気持ちでした。 




今回は順位戦ということで、序盤から長考合戦も出来ましたし、


感想戦も色々と教えてもらい、本当に勉強になりました。




出来ることなら、また何回でも教えてもらいたいです。






順位戦はこれで3連勝となり、最高のスタートが切れました。


引き続き自分の将棋が指せるように、気を引き締めて行きたいと思います。







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編集 / 2009.07.15 / コメント: 3 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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プロフィール

 七段 戸辺誠

Author: 七段 戸辺誠
S61年8月生まれ、29才、O型
竜王戦は4組、順位戦はB級2組所属
振り飛車党+左利きの将棋棋士です


<自由が丘・将棋教室> 

※ 2009年1月より、自由が丘にて将棋教室を開講。近所にお住まいの子供、将棋を始めたい&強くなりたい女性、お気軽にご相談下さい。
   
<お問い合わせ先> 
「tobe_school@yahoo.co.jp」

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